UH-1Jの後継機として計画が進んでいた国産のOH-1を改良した新多用途ヘリ構想。これが採用段階での不正が発覚して頓挫し、もう一度競争入札から漸くベル412EXPの軍用タイプとして採用されたのがUH-2である。大量購入予定だったOH-1ヘリの頓挫から始まり、AH-64D配備計画の大幅縮小とご難続きの陸自航空であったが、UH-1J後継問題は無難なUH-2の採用で何とか道筋が付いた。只、ロシアによるウクライナ侵略戦の中で露呈した武装ヘリの脆弱性からOH-1もAH-1S,AH-64Dも全て廃止して、無人機運用に変更されるなど、陸自航空はこれからも波乱が予想される。予想される未来像では、配備数の少ないUH-60/V-22を除けば、将来CH-47とこのUH-2だけが、陸自を支える中核ヘリコプターとなって行くようである。(2023年3月 記)
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↑ 格納庫内にひっそりと置いてあったUH-2量産1号機/45152。どうも エンジン上方のパネルが外されており、メンテ等の教材に使われていたのかもしれない。
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↑ 迷彩に使われた色は同じでも、迷彩パターンはUH-1Jと全く異なるようである。しかも、塗装はブラシ(スプレー)による吹き付けで行われており、これまでの型紙を使った方式と異なるところが面白い。
2022年6月30日にスバルの宇都宮工場でUH-2量産1号機(45152)の引き渡しが行われたばかりで、この年11月の明野駐屯地には量産3号機までが納入されていたそうである。但し私が確認できたのはこの2号機までであった。
↑ 2022年11月明野駐屯地祭で飛行展示するUH-2/45153 量産2号機。ツインエンジンを収める機体上部に大きく張り出したバルジが特徴。展示飛行でもUH-1Jと比較して明らかにパワフルな飛行を見せてくれた。
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